2010-12-11 消去 飛行機雲は流れ星のスローモーションを描いて耳の奥へと川の音は遠ざかる 手の中のお茶が指の温度を上げると友人は庭先からプレゼントを摘んできてくれた カフェは人気モノになってしまうと静けさを忘れてしまうけど思い出をどこかで再現し続ける 効率化に閉口してもいい古い車たちがどっしりと無駄を謳歌してくれるから 臆病者には足裏だけをあたためる小さな囲いのなか赤いくつしたを履いたおとなたちが次々に生まれる 泡立て器が何枚も絹のヴェールを作ったらアールグレイの香りをつれてきた きのう観た雪ウサギのなまえは一羽だけ秘密